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北米へと降下した木馬、ホワイトベースのジオンでの呼称、は南米の“ジャブロー”より支援を受ける為、比較的防衛が行いやすい山岳地帯、それも山頂付近に着陸した。
地上では陸戦兵器となるザクを山頂付近から遠距離砲撃で潰そうと考えてのことだろう。
その為俺の属する“木馬討伐隊”の作戦はこうだ。
まず戦闘航空機ドップと爆撃機ド・ダイに乗せたザクの航空戦力を先遣隊として出撃、木馬の戦力が先遣隊に向いている間に主力陸戦隊が山岳を登り一気に攻め入る。
単純かつ明解な作戦ではあるが、それは同時に敵にこちらの意図を読まれ対策を取られる可能性があった。
が、これも致し方ないことだ。限られた戦力で木馬の戦力を落とす、あの“赤い彗星”ですら倒せなかった木馬を落とすには余計な小細工を仕掛けている暇はないのが現実であった。
最も、上層部はこの戦力で十分落とせると考えている様だが。
何も知らないとは言え判断が甘いのは目を覆いたくなる。
……だからといって、一兵卒の俺に出来ることは限られている。
たとえ落とせなくともそれなりの戦火をあげることだ。
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