大気圏内の状況-コウキ・サカモト編-

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先程の整備兵が見えなくなってから少し後、ガウのMS格納庫内にMSが出撃するのを意味するアラーム音がけたたましく鳴り響きだした。 それと同時に俺はコクピットのハッチを簡単なボタン操作で閉じレバーに両手を添える。 完全にハッチが閉じたと同時に全面のスクリーンにモノアイ越しに外の様子、他のMSを整備していた整備兵が道を開ける様に両脇に走っているのが映し出された。 「コウキ・サカモト、出るぞ」 道が開かれたのを確認してからペダルとレバーの操作で、太陽の光が差し込まれるガウの格納庫の外へとMSを歩かせて行く。 俺がガウの外に出た時には、少し前に出撃していたザクの小隊が木馬の方向へと向かっていた。 「連中はマゼラ・トップ砲装備のか……陣地取りの為に先に出ていた訳か」 その身長ほとあるのではないのかと思える程砲針の長い遠距離投擲兵器:マゼラ・トップ砲を抱えながら歩いて行くザクの小隊を見て俺はそう呟く。 彼らの役目は遠距離砲撃による援護、ならびに作戦失敗時の殿である。 今作戦では大きな役割を持っていると言える。 「さて……ザクとは違うっていう性能見せてもらおうか」 自分の下に集まり終えた部隊の面々、スクリーン越しだと皆ザクだが、を確認すると、マゼラ・トップ砲装備の小隊に続く様に自分のMS:プロトタイプ・グフを歩かせて行った。
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