大気圏内の状況-コウキ・サカモト編-

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それから僅かな時が流れた。 マゼラ・トップ砲の遠距離砲撃による援護を受けながら主力陸戦隊は山岳を登り木馬へと近づいて行った。 その最中、木馬もこちらの動きに気付いたのか、近づくにつれ山頂より敵の遠距離砲撃がこちらを狙ってくる様になっていた。 「例の“デキソコナイ”からの砲撃だ!!気を抜くなよ、奴は先遣隊を撃ち落とした部隊の要だ、狙いは正確だぞ!!」 大きく弧を描き頭上を狙ってくる砲弾を避けながら俺はそう指示を出す。 が、敵の“デキソコナイ”、正式名“ガンタンク”はこちらの動きを読んで居るのか、隊員のザクの進行方向先に砲撃を行い先程の指示の間にもザクを一機撃破したのだ。 「こいつは想像以上だ……全機散れ!!固まっていれば狙い撃ちにされるぞ!!」 俺のその言葉に他の隊員達は一言“了解”と言うとすぐに左右に散って行く。 それに対して俺はグフの歩みを早め直進して行く。 狙いはガンタンク、今の状況を有利に持っていくには正確な砲撃を行う奴を落とすのが一番の近道だからだ。 「墜とさせてもらうぞ、“デキソコナイ”!!」
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