―日常―

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「桜内」 俺が飯を食っていると、いつの間に後ろに立っていた杉並が声をかけてきた。 「うわっ!」 「杉並くん……いつからそこに……」 小恋も同じように驚き問う。 「ふむ、貴様らが飯を食いはじめた辺りから、だな」 「そんな前から何してたんだよ……」 教室にある時計を見る。 ………。 10分も後ろに立っていたのか……。 「用があるならすぐ声かけろよ。で、何だ?」 「野暮用だ。俺についてこい」 プロポーズみたいな言葉を残して、杉並は教室を足早に出ていった。 「あ、おい、待てよ」 俺は急いで教室を出て杉並を追った。
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