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U.side
「ねぇ、ゆーいち?」
「うん。」
(……。)
「ゆーいちってば!!」
「うん。」
パソコンを使ってる雄一は嫌い。
いつも返事してくれない。
むぅ、と膨れて冷めたミルクティを飲んでも気は収まらなくて。
いっその事、パソコンごと壊してやろーかとも思ったけど
雄一が悲しむ事はしたくない。
「あっ、間違えた。」
…あなたが「うん。」以外の事を言うのはパソコンさんの事だけですか。
(酷いよ、雄一。)
「あ、たっちゃん?」
珍しく雄一が話しかけてきた。
素直に嬉しい。
「遅くなるから、先寝てて?」
(…俺に言うのはそんな事だけ?)
なんか…なんかなぁ。
雄一が俺の事を思って言ってくれてるのはわかるんだけど…。
雄一なりの優しさってのは知ってるけど…。
「やだ。」
くっと睨みつける様に言うと
雄一はそれ程興味もなさそーに
「そっか。」
と言ってパソコンと睨めっこ。
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