第10章

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『本当にごめん。』 そう言い、鞄を持ち、玄関に向かって行った。 私も、慌てて後を追いかける。 『ありがとう。オムライス、おいしかったし、可愛い過ぎる咲子ちゃんが見れて嬉しかったよ。』 急に、さっきまでキスしていた事を思いだし…。 俯いた。きっと、真っ赤だ。 『今も、可愛いけど。咲子ちゃん。……じゃあ、また。』 名前を呼ばれ、顔を上げると、益田さんが手を振ってくれた。 私は、名残惜しい気分のまま、閉まったドアを見つめていた。  
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