第12章

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『そうなんだ。俺は、大学に行く前に、ふらっと寄ったりしてたよ。』 『全然、行ってないな…。』 『よしっ、今度、一緒に行こうか。』 びっくりして思わず、 『えっ、うん、いやっ、はい。』 ぷっ、また益田さんが肩を揺らし、笑ってる。 『咲子ちゃん、敬語やめない?』 あ~、そうなんだけどな…って顔をしながら、何も答えられず…、下を向く。 益田さんは、私の腕を掴み、引き寄せる。 そして、益田さんの胸に顔を埋める形になった。 『俺の気持ち、伝えたはずだけど…。』 私は、更に固まってしまう…。
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