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『やっぱり、桜がないと…。』
寂しいよなって、橋の上からそう思う。
いつも、ここから2人で見てたよね。
よちよち歩きの時は、手を叩いて喜んでた。
もう少し大きくなったら、手を繋いで、お喋りした。
でも、それからは、ぎこちなかった。
横にいても、居ないような…、そんな気持ちで、ここに立ってたなぁ。
ごめんね…、お父さん。
私の名前の由来を素直に聞けなくて…。
はぁ~。でもね、私、遠回りしたけど、やっぱりお父さんの事、好きだよ。
こんな風に、素直に言ったら良かったのに…。
って、お父さんだって、正直に言ってくれたら良かったのに…。
親子共々、バカだよね。
笑ってすませる話だったのに。
でしょ?お父さん。
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