てのひら

第2章

『森さん？聞いてる？』

『あっ、はい。そっ、そうですよね。本当に久しぶりで…。』

『真沙子ちゃんたちは、元気？会ったりしてるの？』

『はい。でも、最近は、何度か誘ってもらってるんですけど、仕事忙しくて…。』

『そうなんだ。森さんだけ雰囲気違ってたよねっ。無理してた？』

えっ、私、浮いてた…。確かに、服の趣味も違ったし、あまりノリも良くなかったしな…。

『森さん…、変な意味で言った訳じゃなくてさっ、その…、森さんだけキャラ違ってたし。俺、嫌じゃなかったからさっ。』

『えっ、あっ、あの、そのっ、んー、……真沙子とは、その、可愛がってもらってたいうか…。無理とかでは…。』

『そうなんだ。変な事言っちゃたな。あっ、もうすぐ着くから。』

ふぅ～、汗が止まらない!!
こんな事でパニックになって…。