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『咲子ちゃん。行くよっ。』
うっ、そんな爽やかな顔で言っちゃうなんて…。罪ですよ。
もぉ、どうにでもなれっ!!
私は、覚悟を決め、車の外に出た。そして、こっちだからって言う益田さん。
あっ、はいって私は、益田さんの背中を追いかけた。
ポケットから鍵を取り出しながら、こんなんだったら、部屋を片付けておいたら良かったな…って、照れながら言った。
ドアが開き、どうぞって微笑んでる。
『あっはい。お邪魔します。』
はっ、はじめてだっ。男の人の部屋なんて…。
キョロキョロしてる私に、何か飲む?コーヒー?それともお茶?って聞きながら、せっせと雑誌や服を拾い集めてクローゼットの中に押し込んでいた。
『ふっ、可愛いっ。』
って思わず声に出してしまった。
『咲子ちゃん、ひどいな~、面白がってるだろっ。』
『はっ、すいません。思わず声に…。あっ、お茶、お茶にしますっ。』
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