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『もしもし…。』
『咲子、何故、小声なの?』
『えっ、あの~、今家じゃないです。』
ちらっと益田さんを見ると、お菓子をこうかな?違うかな?てお皿に並べてた。うっ、可愛い。うふふふっ。
『え~、仕事じゃないよね?出掛けてるの?珍しいじゃんって、何か笑ってる?誰かいるの?』
『えっ?………。』
『聞こえてる?だから、誰かいるの?』
その時、益田さんが無造作に置いたピーナッツの袋が落ちて、ばらばら散らばった。
『あ~、やっちゃった…。』
慌ててピーナッツを拾い集めてる益田さん。
『えっ?今のって、男?ねぇ、
咲子、男がいるの!?』
『えっ?違うんです、って、いやっ、違わないっていうか…。』
コロコロ転がってきたピーナッツ。私の足元に止まった。
『咲子ちゃん、ごめんね。』
目と目が合い、頭が真っ白になった。
『あっ大丈夫です。はいっ、益田さん。』
ピーナッツを拾い、益田さんの手のひらに置く。
『ありがとっ。』
キッチンに戻って行く。
『さっきこちゃ~んって、呼ばれくらい、いつから仲良くなったの、聡史くんと。』
『えっ、ちっ、違うの!!』
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