6人が本棚に入れています
本棚に追加
今日は、集会と自己紹介だけで、授業は終了した。集会の時は、眠くて仕方がなかったが、何とか堪えた。
「明日、席替えするからなー」担任の朝倉先生が言った。「登校してすぐに移動できるように、今のうちに席を決めてしまおうと思う」
朝倉先生は、小さな箱を取り出した。中には、折り畳まれた紙が入っている。くじで席を決めよう、ということらしい。
廊下側の生徒から、順番に、くじ引いていく。僕の席まで回ってきた。悩むこともなく、手近にあるものをとった。
「信二、お前何番?」和樹が、少し離れた席から話しかけてきた。
「二十八番」
「窓側の席かよー。俺と反対側じゃん」
僕が返事をする前に、朝倉先生の声が聞こえてきた。「皆、くじ引いたな? 明日、皆が集まり次第、席替えするぞ。だから、絶対遅刻するなよ」
最初のコメントを投稿しよう!