第1章

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夢を見ていた。それはどこか、懐かしい夢だった。 『-りん…りんっ…』 (この声は祐樹?) 『僕が-…今度は僕が』 (ああ何だろう…とても安心する。) 『りんを守るよ。何があってもりんを守りぬくよ。だから僕のそばに…い…-』 (…何?祐樹一体何を言いかけたの? 聞こえないよ。 ちゃんと俺に届く声で-) パコ-ンッ!!! 「ったあ!」 勢いよく何かで頭を叩かれた俺は反射的に顔をしかめる。  見上げるとそこには数学の教師田辺が鬼の形相で立っていた。
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