始まり

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私が車に乗り込んだのを確認して、出発する車。 でも。 「…ねえ、陽兄ちゃん、入学式は?」 平然と車に乗っている長兄に問いかけた。 陽兄ちゃんは、 「ん?9時半からだよ。 だから付いてきてるんだよ」 …なるほど。 高校から大学近いからなぁ そりゃゆっくりしてますよねあはは。 ...余計な心配をしたわ。 それからは高校につくまで雑談をして、楽しく過ごした。 でもいざ高校につくと、すごく緊張する。 「梓、クラス表見に行きましょ。 陽ちゃん、気を付けて行ってきてね。」 「うん、いってきます」 と、お母さんと陽兄ちゃんが言葉を交わしていた。 しかし私はとても声を出す気分じゃなかったので、手だけを振った。 陽兄ちゃん、最後まで心配そうだった... 当たり前か 私ったら顔が緊張してますって言ってるようなものだもの。
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