失恋姫誕生

11/15
前へ
/40ページ
次へ
  まるで、失恋したばかりの、今の自分のためにあるような神社だ。 何かに引き寄せられたのか…… 鳥居から神社の境内をのぞいてみると、人は誰もいない。 小さいけれど、手入れの行き届いた小綺麗な神社だった。 ゆっくり中に歩き、本殿の前に立つ。 どうゆう神様が祀られているんだろう…… 私はとりあえず、カバンから財布を出し、十円玉をつかんで。 少し考えて、十円玉を百円玉に変えて、賽銭箱に入れた。 ……敦史が、戻ってきますように 今の願いはそれだけ。  
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加