失恋姫誕生

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  だから、淳史が久しぶりに一緒に帰ろうと言った時、嬉しい気持ちより、不安な気持ちが大きかった。 「別れたい… ゆずきの気持ちが重いんだ。 ゆずきはまだ一年だから実感ないかもしれないけど、俺は高3だし… 来年は受験だしな」 そう言って、淳史はベンチから立ち上がった。 なんのためらいもない。 学校帰りの夕方の公園。 10月の夕日が滲んだ。   
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