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その後は奇跡に近かった。
ティガレックスがその怪力に任せて腕を振るう。
腕、といっても丸太に近い太さのそれが勢いよくたたき付けられる。
一撃をかすっただけでも装備が初心者用と性能が大して違わないランポスシリーズを装備しているブーンにとっては致命傷になるだろう。
しかし、ブーンはギリギリで攻撃を見切って避け、一撃を入れる。
深追いをすると反撃を喰らう可能性があるので回避重視で立ち回る。
もう一撃なら、と思うが、安全を優先して時間をかけて戦う。
ブーンの持っている大剣の性能は下から数えても一桁台の物だ。
一人で倒せるとは元々思っていない。
ハンターが深追いし過ぎて危険な目に遭わないようにギルドが設定している時間まで時間を稼げばブーンは依頼の失敗ということになるがブーンよりも更に実力が上の人物が本格的にティガレックスの狩猟にでかけれる。
いまブーンがするべきことはそれを待つことだった。
( ^ω^)「…このまま、このままのペースでいければ……!」
ティガレックスを退けれるかもしれない。
そう思った瞬間。
異変が起きた。
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