雪山に轟く咆哮

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ティガレックスの顔と腕周辺に、赤い筋が見える。 そして、両腕を地面におろし、 「ゴガアアアアァァァァ!!!!」 大気が揺れるほどの振動。 ついに、ティガレックスが怒りだした。 モンスターは、一定のダメージを与えられると怒りだす特性をもつ。 怒り状態だと、敏捷力、攻撃力などが上がる。 特にティガレックスは、これらの上がる割合が極めて高い。 危険は数倍にも膨れ上がる。 先ほどよりもスピードの増した突進。 ブーンは避ける。 ティガレックスが向きを変え、再び突っ込んで来る。 しかし、一度見た動きだ。冷静になっていれば避けるのは容易い。 ( ^ω^)「速いけど動きは読めるお!これなら……」 もう一度避ける。 ブーンは体勢を整えるため、一度止まる。二回までしか方向転換出来ないなら少しの間硬直時間が発生するはずだ。そう思ったからだ。 しかし、ティガレックスはブーンの予想を超える動きを見せた。 なんと、二回までしか出来ないはずの方向転換をもう一度してきたのだ。 ( ^ω^)「何だと!?」 バキッ! ブーンの鎧の腕の部分が砕ける。 ダメージは腕を貫通し、体にも入る。 (  ω )「ぐはっ」 ブーンは気を抜いたわけではない。ティガレックスがブーンを上回っただけだ。 ブーンは軽々と吹き飛ばされ雪の上に落ちる。 もう目の焦点が合わない。意識が朦朧とする。 (  ω )「無念……だお。」 ティガレックスが止めをさすべくブーンに近づくのを感じる。 もう立つことは出来ない。 目を固くつぶった。
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