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悔しさを滲み出しながら、銃を組み立てていく雑賀に東郷は応える。
「なあ、雑賀。俺達は国防のために日々訓練している。それは決して無駄なことではないんだ。」
「それは、わかっています。ですが!」
「まあ、お前の気持ちは、分からんでもない。たが、俺達はこの国にとって必要だと思う。もしかしたら、明日にでも戦争が起きるかも知れんし、このまま起きんかもしれん。ま、俺達は有事の時こそ、その能力を発揮する部隊。それでいいんじゃないか。」
「そうなるんですかね・・。」
「そうなるんだよ!ほら!さっさと銃磨いて、次の突入訓練に備えるぞ!」
「了解です。」
そう応えると雑賀は銃を持ち、部屋を後にする。
これから10時間後に出撃命令が下るなど、雑賀は知るよしもなかった。
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