女子高生 神崎 玲奈

4/4
前へ
/40ページ
次へ
「あ、あははは。ゴメンね玲奈。」 「・・・死ぬかと思った。」 両手を合わせ、謝る長谷部に神崎は、相変わらず無表情のまま応える。 「それにしても、相変わらず無表情かつ人付き合いが下手だねぇ~玲奈は。」 そんな問いに無表情のまま頷く神崎。 「それにしても、どうして、こう・・無表情なの?」 「・・・人と話すの・・苦手」 「成る程ね。でも、もう少し人付き合い上手くなれば、良いのにね。」 「・・・努力・・してみる。」 そんな神崎の応えに満足すると、長谷部は、両腕を組み満足げに頷く。 「分かればよろしい!さて、部活ももう少ししたら終わるし、どっか遊びに行こう!」 「・・・うん」 「うきゃ~!かわいい!」 「ビク!・・・長谷部さん・・私・・まだ死にたくない。」 再び抱き着こうとする長谷部に対し、神崎は素早く回避する。 こんな日常が、明日も繰り広げられる。 そう信じてやまない神崎であったが、これが最後になろうとは夢にも思わなかった。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加