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玄関ドアから絶え間無く臭ってくる死体の臭い。
猛暑からその臭いは、より一層臭ってくる。
「佐藤部長!私が中を見てきます!佐藤部長は、本部に応援を!」
「わかった!だが、一人で大丈夫か?」
「大丈夫です!それにこういうのは、慣れてますから・・・」
普通なら一人で行かすべきではない。
しかし、速見は違う。
彼は、普通の警察官ではない。
元SAT隊員だ。
「わかった!気をつけてるんだぞ!」
そう思った佐藤は、速見に全てを任せ、パトカーの方へ走っていく。
それと同時に速見は警棒を取り出し、中へと入って行く。
民家の中は、人の気配は無いものの、電気は相変わらずついている。
更には、テレビがついているのか、奥の方で音声が聞こえてくる。
まさに、先程まで人が居たことに間違いはないのだ。
速見は、右手に警棒を構え、ゆっくりと一つ一つ部屋を確認する。
そして、民家の台所に入った時、奥の方で疼くまる人影が目に入る。
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