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速見の前に立つ人・・・。
その姿を見た速見は、言葉を失う。
速見の前に立つ人は人ではなかった。
形状は人ではあるが、顔は全く異なっていた。
口は円状になっており、その周りを白く細長い歯みたいな物が列なっている。
端からみれば、タコの口みたいなものだ。
更にそいつには目はなく、目のあった箇所にはシワがあるだけであった。
そんな異系の者と対面した速見。
「な、なんだ・・こいつは!」
予期せぬ事態に困惑する速見。
それを嘲笑うかのように異系の者は口をモゾモゾしながら近づい来る。
どうする?
どうすればいい?
必死に考え、行動しよとするが、恐怖心か体を縛る。
このままじゃやられる・・。
そう思うが、体が動かない。
異系の者は、動かない速見にジリジリと近づいてくる。
そして・・・。
「ギュェェェェェ!!」
思わず耳を覆いたくなる程の雄叫びを上げ、飛び掛かってくる異系。
「うわぁ!」
速見は成す統べもなく押し倒されてしまった。
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