6人が本棚に入れています
本棚に追加
7月12日
AM11:16
伊勢繁華街
速見達は、繁華街へと赴き、パトカーを走らせながら、目を光らせる。
交通違反、不審者が居ないか、警戒するのである。
そんなおり、佐藤は、速見に話しかける。
「速見君が、伊勢南警察署に赴任してきて、半年だね」
「ええ、そうですね」
佐藤の問いに対し周囲を警戒しながら答える。
「速見君の前の赴任先の事は聞いてるよ、何でも機動隊に居たそうじゃないか。」
「はい、そうなりますね。」
速見の答えに佐藤は更に問い続ける。
「じゃあ、SATに居たと言うのは、本当か?」
その問いに速見は、ピクっと反応し、少し動揺した仕草を見せる。
日本の警察組織の特殊部隊、通称(SAT)
主に対テロ、立て篭もり銃犯罪等に対応する部隊であり、警察内部でも謎の多い部隊である。
「その反応からすると、本当のようだね。」
佐藤は腕を組みながら速見の様子を伺う。
速見は、そんな佐藤に対し、重く口を開く。
「佐藤さんの言う通り、私は、SATに居ました。でも、終わった話しです。」
「そうか・・・。君見たいな優秀な者がなぜ、ここに来たのかは、分からんが・・・。」
「すみません・・佐藤部長。この話は、ご遠慮下さい。」
最初のコメントを投稿しよう!