届かない想い

第一章

ドキッと私の心臓が跳ね上がった
自然と立ち止まってしまう
後ろからその人の足音は近づいてきていて私はただ振り返れずにただじっと固まってしまった
私にとってその声は他の人から聞けばただの低い男の人の声だろう
そして興味さえもなければただ一度聞いて忘れてしまう
けどそんなわけにもいかなかった｡出来るワケがなかった
印象に残ってしまうほどその人は魅力があったから
そんな思いの中、私は振り返った