闇と従者と……

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俺はこのセザオス家に愛されてると思っていたんだ 欲しいものは好きなだけ買ってもらえるこの生活 だけど1つ許されないことがあった それは屋敷から外に出ること あの時はなぜか分からなかった だけど今は分かる 今はもうあの幼い時と違って冷静に対処することも出来るし、どんなに悲しいことでも受け入れる自信がある そう 全てはあの瞬間からもう1人の自分が生まれたんだ あの時は確か今日の月のように真ん丸な満月の日だった 急に夜中にトイレに行きたくなりベッドを抜け出したあの夜 聞いてしまったんだ 「……たわ。もう我慢の限界よ!」 「落ち着くんだ。シャーナ。リオルは後5年もすれば18歳。それまでの辛抱だ」 「そうね……あと5年すればリオルも家からいなくなる上に大金も入る」
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