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五芒星一角
■レッドキングダム本拠地
ある諸島。その中で一番大きな島に、空から一機の小さな飛空挺が降り立つ。
午後の穏やかな陽気と暖かい日差しに照らされて、眠気と戦っていた王国の門番は、飛空挺の姿を確認するなり、国中に聞こえそうなほどの大声で叫んだ。
「リリル様の帰還だああああ!」
その言葉を聞くと国中が騒がしくなり、慌てて王国の入口に向かい始め、一斉に女性を出迎える準備を始める。
小さな飛空挺から降り立つ一人の女性。
女性は輝きを放つほどの美しく綺麗な布を体に巻きつけ、深紅に染まった仮面を顔につけていた。
仮面の淵の外からは、金色に輝いた長い髪が垂れ下がる。
僅かに見える仮面の奥には、透き通る様な深い青色の瞳が潜んでいた。
女性が王国の入口に辿り着くと、出迎えた人々はさらに騒がしくなり温かい言葉をかける。
城まで続く一直線の中央道。
まるで凱旋の様に賑わう道を、ゆっくりと女性は城に向かって歩き続けた。
女性の胸の中には、生き別れた兄の姿が思い出される。
城まで辿り着くと、女性は足早に目的の人がいる場所まで向かった。
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