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兵器達が通ってきた道の所々には、息絶えた怪物達の死骸が大量に転がる。
「城門制圧!」
特別目立った一機から、各兵器に伝えられる無線。
「行くぞおおおおお!あと少しだあああ!」
覇気が籠った言葉により、兵器に乗った兵士達の士気はさらに高まる。
空を割る様に光る雷が、城の周りに飛び交う巨大な怪物達を照らす。
怪物達は、何かを守るように、断固として城の中へ入れさせまいと兵器達に敵意を見せていた。
特別目立った一機に搭乗している男が、怪物達には目も向けず、剥き出しになった城の頂上を見つめる。
虹色の輝きを放つ宝箱。
あの中にあるはずだ。
男は操縦レバーを握り締めながら、歯をぎりぎりと音を立てた。
「行くぜ!」
兵器達が怪物に打ち勝ちクエストをクリアしたのは、それから僅か二十分後の出来事。
虹の鍵を手に入れる。
死傷者0名。損壊率14%。
それは、オリンポスの一角が崩れた瞬間だった。
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