プロローグ

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──さらに同時刻 ■メインストーリー入り口 (三途の川) Black★STAR その入口は、死の世界への門と呼ばれていた。 虹色の畔道を歩く八人の男女。 先頭を歩く幼い少年は、何かを見つけると嬉しそうな表情で輪から外れて先に走り始めた。 「あっ!空!」 眼鏡をかけた黒髪の女性が、心配そうな顔つきで走り出した少年を慌てて呼び止める。 しかし、少年はその声に反応を見せずに、視界に映し出された目的の物へ急いで近づいた。 「うわあ。綺麗だなあ」 辿り着くと、少年は見上げながら、目を丸くさせてあっけらかんと呟いた。 八人を待っていたのは、地上から生える様に伸びた天まで続く美しい七色の川。 一瞬、巨大な滝を連想させられるが、水が上からではなく、地上から空へ流れている事に気付き、それが異質なものであることを知らされる。 「さて。行くか」 チームのリーダーの言葉により、空を見上げながら川に近づく一行。 ブラックアウト始まって以来。 個人ではなく、初めてチームがメインストーリーへ乗り込む瞬間だった。
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