始業式

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始業式の朝 教室で友達と騒ぐ 「キャハハ」 笑い声をあげる 「ちょっと梓笑いすぎ!」 「だってぇ~」 まだ笑いが混じる中で いきなり 強い力で 腕を引っ張られ 腕を引っ張った人の方に顔を向けられる 「ねぇおまえらどこ中から来たの?」 「いっ!!!」 私は痛みを耐えられず悲鳴をあげた 「あっ。ごめん。痛かった?」 笑いながら言う君 そう。君だ。 この時の第一印象が うざいだった。 私は怒りまかせに 「はい。物凄く。」 と怒りが混じった笑顔で言う。 「あはは。ごめん。ごめん。つぅか名前何?」 「―…。」 「おいっ。名前聞いてるんだけど。」 「―…。普通、名前を聞くときはまず自分から名前を言うのがマナーですよ?中村梓です。」 眉間にシワがよるのを私は見逃さなかった。 「ちょっと梓っ怖いよ!!」 友達が私に言う。 「―…だって。」 言おうとしたら君が 「げっ。お前も中村かよ!!」 私はもう投げやりで言葉を返した 「何か問題でも?はやく名前を言ってくれませんか?」 「あー。中村安曇。名前まで似てるし。」 「―…そうですね。」 「それに隣の席で同じ名字ねぇ―…」 「何か御問題でも?」 「いや別に。それだけだからじゃ。」 「ムカつく。」 ぼそりと呟く。 「ん?」 私は友達と再び話した。
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