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透き通るような青髪で額に黒のバンドをしていて瞳は血のように真っ赤だった。
ベットの上に仁王立ちをしていている。
左手はポケットにつっこんでいて、右手に鎌が握られていた。
大きさは馬鹿にならないぐらいのサイズで、まるで魂を刈る―
「死、神?」
「ご名答ー!!亜月俊也くん」
一気に空気が変わった。
名前を呼んだ瞬間に男の空気が変わった。
真面目になったというより、死神らしくなったと言う感じだ。
ふわりと宙を浮き僕の目の前にしゃがみこんだ。
「亜月俊也。死因、室内での熱中症及び脱水症状。夏によく出る死亡者のパターンだな。御愁傷様」
あまりにも淡々と、死になれている言い方にぞくりとした。
ただの言葉として聞けば然程怖くないのだが、ただそれが死神という得体の知れないものからの通告だからなのか。
僕はありもしない心臓をぎゅっと握り締めて息を荒くした。
ただ、ただ、気味の悪い気持ち悪さを感じた。
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