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オレ、遠山カズヤはタカヤと別れ、教室への階段を昇っていた。
その踊り場で一人の少女がオレを待ち構えていた。
「こんなギリギリまで部活?
ちょっと頑張りすぎなんじゃない?」
「お、心配してくれてるのか?」
オレは少女に尋ねる。
「バカ。そんなわけないでしょ。」
彼女はにッとこちらに微笑みかける
「そんなことより……だ。」
オレは話をかえる。
「昨日はどうだったんだ?」
「ああ、取り逃がしちゃったわよ…。」
「おいおい、またかよ!?」
「うっさいわね!昨日はちょっと邪魔者がいたのよ!」
彼女は短い髪を揺らしながら怒鳴り散らす。
「今度会ったら絶対に取っ捕まえるんだから…!!」
そういいながら、彼女はギチギチと自分の親指の爪を噛みしめた。
オレは言う
「いい加減その癖直せよ…。」
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