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友達。-Ⅰ-

煩いくらい鳴いている蝉。

はい。
ただいま夏真っ盛りです。

苛々はするが、暑さで怒るどころではない俺、野田順覇<ﾉﾀﾞｶｽﾞﾊ>は灼熱の砂漠に迷い込んだ様に背を曲げ次の授業の教室へとﾀﾞﾗﾀﾞﾗ向かう。

この春無事に志望高に入学できたが…実はまだ一人も友人が出来ていない。

特に誰に話しかける訳でもなく、ただ一人で居たかったから。

まわりの奴らは大体戯れては居たが…俺は仲間に入る気にはなれなかった。

話し掛けてきた奴も居るが、面倒なので少し会話をして終わり。

『合わない』と思った奴とは目も合わせなかった。