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「起案書、やり直せ」
バサッとデスクに放り投げ、フロアを出て行った。
戻された起案書をパラパラとめくりながら、今度は私がはぁ…と溜息が出た。
「麗香ちゃん、どうしたの?」
「何がですか?」
「最近、元気ないわね。疲れてる?」
橋野さんは可愛い声で私に問い掛ける。
「全然!すいません」
「私は別にいいんだけど。今日の打ち上げも、無理しなくてもいいのよ。打ち上げという名の、オジサン達の娯楽なんだから」
「ぜんっぜん大丈夫です!イベントの主役は私ですよー!」
平気なふりして笑ったけど、本当は飲む気分なんかじゃない。
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