足元のバラ

４

「お前、そうやって強がるから可愛くねーんだよ。
プライドばかり高くて近寄りがたい女なんて、まったく魅力がねーよ」

赤い顔をしたチーフは、フンッと鼻で笑った。

ズンッとものすごい重力がかかったように気持ちが落ちると同時に、怒りがフツフツと込み上げた。

「別に強がってなんかないですよ」

「誰もお前に声かけないだろ？スキが無さすぎて」

「…………」

「男は強い女より、守ってやりたい可愛い女がいいんだよ。
なぁ、ダイ？」

それ…、私が堺に言われて１番傷ついた言葉。

ヤバイ、泣きそう。