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あの日の堺と、家で一人泣き崩れる私が、フラッシュバックする。
「いや…、俺は麗香さんみたいな人…」
「あー、お前は相模の忠犬だからな。逆らえないもんなー」
ダイの言葉を遮り、シッシと手で振り払うチーフを見て、グッと歯を食いしばる。
泣かない、泣かない。
絶対に泣くもんか。
「もー、チーフ。飲みすぎ」
「飲んでねーよ」
「はいはい。お水」
空気が悪くなるのを見かねた橋野さんが助けてくれた。
情けないのと、悔しいのと、悲しいのと。
…………虚しい。
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