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「チーフ、これ」 盛り上がる社員達を掻き分け、橋野さんは見計らったようにチーフに何か渡した。 「祝賀会ご案内? ハハッ、段取りが早いことで…って、やべっ! 俺この日出張じゃねーか!」 祝賀会? ピクリと耳が大きくなる。 「橋野、お前行ってこい」 「その日は全支社との担当会。私が居なくていいなら、行けますが」 ニコッと首を傾げて笑う橋野さんは、小悪魔というより悪魔のように恐ろしい。 この威圧感タップリの笑顔に負けたチーフは何も言えず、目を逸らした事で私と目が合った。
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