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「じゃあ、旬屋行こう。6時に出れる?」
「はいっ!大丈夫です!」
こんな話、社内でうかうか喋る事もできないから、近くの居酒屋に誘う。
ダイから滲み出る緊張感がこっちにまで伝染して、ギクシャクしながらデスクに戻った。
「麗香ちゃん、今日はダイと打ち合わせ?」
「はい、ちょっと」
「あんまりいじめちゃダメよー。オツカレ」
橋野さんはいつものように、私の激が飛びまくると思っているらしい。
軽い牽制に苦笑いで挨拶しながら、仮にも男女が一緒に食事をするのに、誰も疑わないんだと思った。
…そりゃそうだよね。
私のダイへの態度はともかく、ダイが私に好意を持ってるなんて感じた事なかった。
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