盗賊の国

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 中心部までやってきた。ここまで、似たような風景が並んでいるだけであった。 「宿があるな。入ってみるか。人がいたら、この国のことを訊けるしな」  三階建ての宿であった。清掃がしっかりと施されていて、気配りが窺える。何人か、従業員がいなければ、難しいことである。 「ようこそいらっしゃいました」と、事務所らしき部屋から出てきた男性が言った。「この宿を経営している者です」 「訊きたいことがあるんだが」単刀直入に、ラークは切り出した。 「私が答えられるものでしたら」 「この国は、何故、ここまで人の気配がないんだ?」
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