盗賊の国

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「とりあえず、まだ夜までは時間がある。国内を見て回るぞ」ラークは、椅子から立ち上がる。「武器を忘れるなよ」 「うん。常に装備してるから大丈夫だよ」エルはコートを羽織った。少女の体には、いささか大きい。膝の上まで届き、腕は全ておおわれてしまっている。  ラークは、背中に大きなケースを背負った。鍵はかけておらず、簡単に開けられるようになっている。 「まだ見てないのは、南の方だね」とエルは言った。
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