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二人は、南へ向かって歩いていた。飲食店も、全くない。あの宿以外、営業している場所はないのであろうか。
二十分ほど歩いた。そろそろ、国の最南端である。
すると、ようやく、今まで同じであった風景に、変化が現れた。
「何これ」とエルが呟いた。
そこには、家の残骸(ざんがい)があった。何件もの家が、まるで災害の後のように、破壊されていたのである。
「ここで、争いがあったようだな」ラークが、その内の一軒を見て言う。そこには、刃物のようなもので切り刻まれたかのような痕があった。
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