。*・第九章・*。

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ぎゅうっ、と強く 抱き締められてる。 僕はただ呆然と斎藤さんの腕の中に居た。 しばらくしたら ぽつりぽつりと斎藤さんが話始めた。 「急に…すまない。」 トクン、トクン、と心臓の音が鼓膜をくすぐる。 「お前が…あまりにも綺麗な顔で…俺以外の誰かを語るから。」 「から…?」 続きが聞きたくて… 斎藤さんの背中に腕を回した。 「…悔しくて。」 キュッ、と僕を抱き締める腕に力がこもる。 .
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