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朝食を囲む俺、梓、母さんの三人の空気感がこの上なく重い。因みに父さんは出張で当分は留守である。
「まさか、美鶴がこんな綺麗な女の子を連れ込むなんて……」
「母さん!? 違うから! 俺がそんなことすると思ってんの?! しないから! つか、その女の子が俺なんだって事にいい加減気付いて! ていうか、俺にそんなことできる訳無いじゃん!!」
「あ、自分でチキンだってようやく気付いたの?」
と、妹様のいらんツッコミはスルーで……
「でも、そんなマンガみたいな話なんか信じれないし……」
「つか、男の、俺が居ないじゃん。悲しいことに……」
「そんなの、後からやっちゃったこと、後悔して夜逃げでもしたんじゃないの?」
「実の息子に対しての信用無さ過ぎじゃね?!」
「さすがチキンw」
「梓、お前黙ってろ……」
なんかもうこいつの相手メンドすぎる……
「やだぁ、お姉ちゃん怖~い」
「あのなぁ、」
すでにこいつは適応してるし……
「で、お母さんはなんでそんなに困ってるの?」
「何でって、息子が犯罪犯してたらお母さんの風評が悪くなるじゃない」
ちょ、俺はどうなってもいいと……
「だったら、お姉ちゃんが兄さんだって分かればいいんだよね?」
「そりゃあ、ね?」
「じゃあ、お姉ちゃん?」
「な、何だよ……」
妖しく嗤う実妹
「ベッドの下なんて分かりやすいから、人に言えない本はもっと違う所に隠した方がいいよ?」
「ぶっ!」
「ね? このお姉ちゃんが兄さんだって分かったでしょ?」
「あら、ほんとねぇ」
「あんたら、そんなんで納得するの辞めてもらえませんかねぇ?!」
一応、納得してはくれたけど、うちの家族の反応が酷いです……
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