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うつむいて、今にも泣きそうなキノ。
こいつ…誰かに似ている。
大切な家族を
殺されて…苦しむ姿…。
誰だっけ?
円「大丈夫だ」
ナ「『え!?」』
いきなりさっきまで
キノと同じく俯いていた
守がしゃべりだした。
その言葉は迷いのない言葉で
俺とキノはびっくりして守を
見ると、守に会ってから今までで
初めて見た笑顔だった。
円「大丈夫だ。なんとかなる」
『なんとかなるって…ιιι無理だよ!!相手は兵士なんだよ!!』
円「そうかもしれないけどさ、やってみなきゃわかんないだろ?勝利の女神がどっちに微笑むかなんてわかんないしさ。」
『!?』
ナ「勝利の女神か?」
円「あぁ。それに俺は守りたいんだ。俺の世界も、もちろん他の世界だって。」
守の目はただ遠くを、でも
迷いのない決意をした瞳をしている。
対してキノはまだ少し不安のある
顔をしていた。
ナ「キノ」
『はぃ…?』
ナ「怖いのか?」
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