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「でも、私は……。」
「あー、わかったわかった。それなら条件を出そう。今度来る時、幸せな写真と危機迫る写真を両方持って来い。それを見て判断しよう。どっちがむいているかを、な。」
しょうがないと言った形で両手を上げる。
「ま、結果は見えてるけどな。‘最悪のアンラッキー’」
また無言の時がすぎる。
「そう言うなら私は両方を撮ってきます。どうもありがとうございました。」
中年の男は一礼をして写真をゆっくりと拾い上げドアの前に立つ。
「それでは。」
また一礼をして出て行き、しずかにドアがしまる。これから始まる嵐のしずけさのように。
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