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校庭の桜は満開。
淡い花びらが揺れて静かに舞い降りたとき、季節を運ぶ小さな風が俺の中を通り過ぎた。
強さを増した日差しが新しい時代を告げ、確かに流れてる時間(とき)を止めたくて瞳閉じた。
今日は卒業式。
三年生である、乾先輩、菊丸先輩、不二先輩、河村先輩、大石先輩、それから…手塚部長がこの学校を去っていく日だ。
乾先輩。
乾先輩といったらなんといっても乾汁だ。
青酢、赤酢、その他もろもろどんなに苦しい思いをしたか。
データテニス、嫌な戦い方だけど乾先輩にしか出来ないテニスだった。
菊丸先輩。
いっつもおちびおちびってうるさくて、べたべたくっついて。
おちびって…同じ中学生だし。
菊丸先輩は苦手な長時間戦を克服してさらにアクロバティックなテニスをして見せた。
氷帝の向日?だっけ?
あの人も菊丸先輩も飛びすぎ。
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