バカとめんどくさがりと召喚獣

めんどくさがりは実は……

「って雄二、何やってんの？」

「先生が遅れてるらしいから、代わりに教壇に上がってみた」

「先生の代わりって、雄二が？なんで？」

「一応このクラスの最高成績者だからな」

「え？それじゃあ……」

「あぁ、俺がＦクラス代表だ。これでこのクラス全員が俺の兵隊だな!」

……かなり侵害なんだがな……。

「えーと、ちょっと通してもらえますかね？それと、席についてもらえますか？ＨＲを始めますので」

む～……うちの担任が、福原先生とは……。

「えー、おはようございます。二年Ｆ組担任の……」

福原先生がチョークを探している……が。

ここには無いんだ……残念ながらな……。

「……福原慎です、よろしくお願いします。先ずは設備の確認をします」

……いや、確認しても意味無い気が……。

「ちゃぶ台、座布団、えー……不備があれば申し出てください。必要なものがあれば極力自分で調達するようにしてください」

何だ……このＡクラスとの差は……。

「せんせー、俺の座布団、綿がほとんど入ってないです──」

「あー、はい、我慢してください」

「先生、俺のちゃぶ台の脚が折れてます」

「木工用ボンドが支給されますので、自分で直してください」

「センセ、窓が割れてて風が寒いんですけど……」

「分かりました、ビニール袋とセロハンテープを支給申請しておきましょう」

やはりな……やれやれだ……。