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心に傷を負った一人の少女
隙間埋めるように
狂い狂え
夜明けまで
空は唸る
傷が疼く
心も体も縛られたまま
今宵は何をしよう
嗚呼
もうすぐ時間だわ
自分都合の時計が示す
みんな知っている
あの時計は狂っている
でも言えない
妄想少女
走り出す
狂い時計に操られ
ただただ会うため
今日もウサギを追いかける
気付いてくれ
妄想少女
振り向くウサギは悪魔のような
あの事なら忘れてくれ
声にならない声で僕は叫ぶ
こっちだよ
妄想少女
走り出す
ウサギを装った悪魔は
ついに襲いかかった
僕はなにも出来ず
ただ
見ているだけ
少女は体を引き裂かれ
魂を縛られ
それでも少女はウサギだと
戯れているだけよと
駆け寄ったときにはもう遅く
無惨に散った
少女の体
落ちる滴は赤く
僕の涙だった
悲しみと憎しみがこみ上がり
僕はウサギを探した
だけど見つからない
相手は悪魔
見つかるはずもなかった
鏡の前
僕は泣いた
彼女の返り血を浴びた悪魔の姿
ウサギを装った悪魔は僕だった
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