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(あれは教頭先生に明智先生?)
覗いてみると、伊藤が教頭と明智を睨み付けながら話をしていた。
「…っ。何故、緒方さんに固執するんですか!?」
「我学園には、能力のない者はいらないのだよ。
間違って入学した者が、大きな顔をしてこの学園にのさばっている。
それは許しがたい事だ。
それなのに君は彼女に妙な肩入れをしている。
これは学園の質を落とす行為だ」
「彼女は天才的なテニスプレイヤーです!!」
伊藤のそんな訴えに教頭は嘲笑した。
「過去の事だ。今は只の能無しでしかない」
「そんな!」
「もし、これ以上彼女に関わる気なら、君の大学進学の件は白紙にさせてもらおう」
「……そんな!?この時期に取り消されたら進学先がないも同然じゃないですか!」
愕然とする伊藤に、教頭は勝ち誇ったように笑い、彼の肩を叩いた。
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