第10話 証を勝ち取れ

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「私の負けね。私は本当に焦っていたわ。 以前は、雑誌でひっぱりだこだったのに、流行が去ろうとすると共に、オファーが減り、今では一社だけ。 私のモデル人生はもう終焉に近付いてる。 その恐怖と戦っていた時に今回のコンテストが開催された。 チャンスが来たと思ったわ。 でも、蓋を開けてみたら女子の票は緒方さんに流れていた。 焦ったわ。でも、同時にこうも思った。 なんの変鉄もない子がどうして? デキレースなのかもしれないって。 なら妨害してでも勝ってやるって思ったわ。 認めたくなかったのよ。 みんなに私が飽きられてる事を。 だから教頭先生から原稿を摩り替えるよう言われた時は、なんの罪悪感もなかった。 けど……」 高杉はそこで一度区切ると、困ったように笑った。
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