第10話 証を勝ち取れ

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(俺を見て、赤くなった? ということは、まさか、異性として俺を意識しているのか?) 『チャンス到来』 脳裏にハデなネオンのようにそのフレーズがピカピカと点滅し始めてるのが浮かんだ。 本来なら目的を達成するまで封印すべき事だ。 だが、このチャンスを見逃すわけにはいかない。 相手はドS級のスーパー鈍感凪だけに、意識されてるうちに何とかしなければならない。 土方は生唾を飲み込み、慎重に凪の肩に手を置き、ゆっくり自分を見るように促した。 「凪。先程俺を優しいと言ったな?」 凪は顔を赤らめたまま頷き、恥ずかしいのか上目遣いで土方を見ている。 「俺は誰にでも優しいわけじゃない。ただ、凪のためになるのなら、なんでもしたいと思っている。 いや、身体が勝手に動いてしまう。 俺にとってそのくらいお前が大切なんだ。凪」 「土方先輩……」 いつもと違う雰囲気の土方に戸惑いながらも、熱い眼差しを受けて凪の胸は痛いほど跳ね続けている。 「俺はこれから先もずっと凪と共にいたい。 解るな?」
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